Monday's child is fair of face,
Tuesday's child is full of grace,
Wednesday's child is full of woe,
Thursday's child has far to go,
Friday's child is loving and giving,
Saturday's child works hard for his living,
And the child that is born on the Sabbath day
Is bonny and blithe, and good and gay.
月曜生まれの子は器量よし
火曜生まれの子は品がよい
水曜生まれの子は苦悩が多い
木曜生まれの子は遠くへ旅立つ
金曜生まれの子は気前がよい
土曜生まれの子はあくせく働く
そして安息日に生まれた子は
かわいくて陽気、親切でほがらか
マザーグースの詩によると、木曜生まれの子供は遠くへ旅立つそうです。
民間伝承ですね。
童話『木曜に生まれた子供』に登場する少年フィンは、母親が末子を出産した
途端、家族が住む家の地下に穴を掘り始め、そこで暮らすようになります。
もともとなつかない子供だったフィンの行動に母はその存在すら忘れてゆき、
フィンを特に気に入って可愛がった父は仕事の失敗から自滅してゆき、一家の
暮らしを支えるために地主の家に奉公に出た長女は地主に手ごめにされ…
と、とても童話とは言い切れない悲惨な物語をこの一家の次女が語ります。
実は旅の途中で読み終えて、その後いろいろと自分の重大な問題を考えて
いたせいで、この話の結末を忘れてしまったのですが、木曜生まれのフィンは
やはりマザーグースの言葉通り家族の知らない所へと旅立ってしまうことに
なったのだとおぼろげな記憶があります。あるいは、家族の近くに存在して
いても、人の目に触れることがなくなったとか。
ラスト目前に家族にそれまで以上の大打撃を与える事件が起こり、その後に
この物語の重要な鍵となるような言葉が出てきたと思いますが、詳細を覚えて
いません。ただそこに至ってはじめて、この物語が絶賛されたわけがわかった
気がします。
舞台はオーストラリアで貧しい田舎暮らしを始めた一家の話ですが、少し空気
感が似てると思ったのが、映画にもなった
『ローズ・イン・タイドランド』。
あちらの方がクレイジーな発想でワクワクさせられますが、こちらは平凡な一家
が巻き起こす悲劇に次ぐ悲劇の中で少女がタフで自由な発想をしているところ
に共通点があってイメージがダブるときがあります。
この本、図書館の児童書コーナーにあったんだけど、これを読破して感じ入る
子供はとても繊細な子だと思う...でも、こういう本を読んだりすることでもタフに
育っていくのかなぁ。