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ケルティック・ハープで伝承曲を演奏しています。最近は、路上や公園のベンチでのんびり弾くことも多くなりました。
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プロフィール

HN:
こと座
年齢:
56
性別:
女性
誕生日:
1969/03/07
職業:
ケルティックハープ奏者
趣味:
旅、読書、祭り
自己紹介:
ケルティックハープで、ケルト民族の伝承曲を中心に演奏活動を行っています。

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別のSNSで書いたのでこっちには書かなかったのですが、強く
印象に残った映画なので、一部転載することにしました。

『パンズ・ラビリンス』は、フランコ将軍独裁政権下のスペインでの
一人の少女の苦悩を 幻想的な迷宮世界と絡めたおとぎ話のよう
なストーリーです。 
独裁的に振舞う義父の病んだ心も描かれていて、 子供時代から
権威に蝕まれてゆく人間の精神について深く考えさせられます。
「パンズ・ラビリンス」というのは、日本語で「牧神の迷宮」。
映画では、半人半獣(半分は山羊)の牧神が迷宮の入口で 少女
を待ち構えます。
なぜ牧神が登場するのかと不思議に思っていたら、 ネットである
話を読みました。そこは...宗教のサイトだったんだけど。。。
 
羊飼いとニンフ(妖精)の間に生まれた、半人半獣の子供。 ニンフ
の妻が生まれた子供の姿に恐れをなして逃げ出し乳母もこの
変わった子供に手を焼いたため、 羊飼いは子供を山の神々の下に
連れて行く。 神々は子供の異形さとその明るい性格を気に入り、
子供の存在により彼らの心は慰められた。 そのため、この子供は
「パン(全て)」と呼ばれるようになった。 この「パン」は食べるパンと
同義で、 「養育するもの、牧するもの」という意味を持つ。
パンは、午睡中にちょっとした物音を立てられただけで突然激しく怒
り狂いだすという性質があり、こうなると羊が暴れ出すため羊飼い
達はパンの機嫌を損ねないようにと気遣った。このことから、パンは
暗いもの、恐怖を起こさせるもの、 という特性を持つ神とされている。 

...という話を読んだわけです。
映画にも、軍人が「フランコ将軍のパンパンだ!!」と大声で告げなが
らたった1本ずつのパンを行列した村人に配る食糧配給のシーンが
あります。パン=フランコおよび独裁的な少女の義父 を象徴して、
ファシズムの精神が生まれる背景を 観客に考えさせるのが監督の
目的だったのか…なんて考えが生まれてきました。
少女を迷宮に導き試練を与えるパン(牧神)も、はじめこそ親切げに
少女に接しますが、少女が自分の言う通りに従わなかったと知るや
いなや猛烈に怒りを露わにします。
そんなパンが最後のチャンスとして少女を救う代わりに生まれたばか
りの弟を生贄に捧げよと命じますが、少女はそれを拒み彼女がゲリラ
の一味と密通していたことを知った大尉の義父に迷宮の入口まで
追いつかれ、彼に弟を手渡す代わりに自分は銃で撃たれて息絶えて
しまいます。
そして、幻想世界のラストシーンでは、美しいドレスをまとった少女が
王宮へと足を踏み入れます。現実では既に亡くなった父母が王と
王妃として玉座に座り娘の王女を迎えるわけですが、ここでパンが
玉座の後ろからスっと姿を見せて、「あなたの選択は正しかったの
です。」と言うところが何だか恐ろしい不可解さを持っています。 
人は、生まれてから死ぬまで迷宮で彷徨い続けているのかも。 

因みに、パニックの語源は「パン(牧神)」にあるとか。パンが暴れた
ときに羊の群れがおびえて逃げ惑ったところに由来するらしいです。 
ファンタジーだが子供には見せられないという意見を多く見かけた
映画ですが、確かに目を背けたくなるナチスばりの残酷なシーンも
多いので、普通の子供が見たら怖がって泣くかひどく驚くかもしれ
ません。 でも、それらは現実にも行われていたことだと聞きます。
そういえば、映画館でツツー...と涙を流してしまいました。

この日北海道の新千歳空港では日航機があわや追突という事件があ
り、そんなことも少々納得できるほどの大変な吹雪でした。
もうすっかり雪が融けた札幌...花粉がすごいです。
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